スイッチ・オンシリーズでメーンとなっているのは、学校裏サイトですが、今回、インターネットに実名や写真がさらされることの危険性と、そして、デスファイトに参加させられている生徒の特長…から、昨今のいじめ暴行事件にまつわるインターネットへの実名さらしを連想しました。なので、その辺りも交えて感想を書こうと思いました。ジャンプ感想を書いている身としては、作品から感じる社会的なことも書いておいた方が良いのでは?と思いました。

 この記事は、一応、ジャンプ感想なのですが、社会問題を扱いますので、苦手な方は、別の記事をご覧いただければ幸いです。私は、「いじめ」に関しては、いじめたことも、いじめられたことも、傍観したこともある身です。一応、「いじめ」を含む時は、なるたけ、自分の考えの背景を書くようにしております。

 それでは、続きから「スイッチ・オン−③」の感想です。

 作中に登場するデスファイトですが、おそらく参加のメールが送られるのは、暴力的な行為をしたりして、他の生徒に恨まれた人々でしょう。インターネット上で公開されてない情報を見つけ出すのは、基本的にできないので、参加通知が送られるのは、多分、彼らの携帯メールアドレスを知る人達からのリークなのだと思われます。

 デスファイトに負けたら、本名と顔がさらされる。一度、インターネットに出てしまえば、コピー、転載が連続して、インターネットアーカイブを含めて、消せない情報となっていく…というのは、承認制の学校裏サイトという閉じた環境の中でも、外に出てしまえば、その拡散は止まらないでしょう。ブログ等々までは、作中では語られてないですが、その構造は同じだと思いました。


 と、ここまで考えた時に、ボッスン達が救おうとしているのは、つまり、片桐憲一さんは、少なくとも「誰かに恨まれることをした」人である…ということに気が付きました。また、今朝、以下のニュースを読みました。

ライブドアのネットリサーチで「いじめ加害者の実名晒す行為は違法だと思う?」という質問がされ、「思わない」が84.4%、「思う」が15.6%となった。

 この判断をするにあたり、提示されたのはBLOGOSに掲載された「大津市の中学校で起きたいじめの加害者の実名をさらす行為は違法性があるのか 」という記事だ。http://yukan-news.ameba.jp/20120729-74/

 大津市の事件は、「いじめ」というよりは、既に「暴行容疑」で捜査がされていて、被害者少年が自殺に至った…という部分は、感情的な部分を差っ引いて考えないといけないですが…。加害者、被害者、実名さらしの構造は、近い物があります。

 デスファイトに参加させられる人々が加害者であり、そして、実名がさらされて喜んでいるのは、被害者側か、その周辺人物で、また、そもそも、携帯アドレスをリークしたであろう人達がいて…例えば、片桐さんにチケットを売りつけられた人や、ノートを燃やされた人の立場に立てば…彼がデスファイトを行わされたり、また、結果として、実名と顔がさらされることへの考えは、ちょっと変わってくるかも知れません。

 人のノートを燃やすヤツは、ヒドイ目にあって当然…というような感じで…。


 その辺りを考えた時に、学校裏サイトと、実名晒しの危険性に関して、触れているこのシリーズは、今、社会で起きていることアンチテーゼ的なモノを感じました。篠原先生の作家性を考えると、何か、問題提起的なモノがあるように思えましたが、その部分は、想像するしかありません。

 後、この感想は、元々は表ブログ「劇団ヤルキメデス超外伝」に書く予定で書いたのですが、想像以上に内容が深刻になった気がしたので、このダイアリに書くことにしました。よしなに。